第117回研究会 終了のご報告と感想文掲載

社会的連帯経済推進フォーラム News

【第117回研究会概要】
くらしサポート・ウィズが 9 年間実施してきた「協同を学ぶ」インターンシップのまとめを基に学生に焦点を置いて分析し、その教育効果や周辺の関係者にとっての成果を検証します。非営利・協同セクター特に協同組合を若者にとって身近な存在にし、支える人材を育成するために協同組合ができることは何かについて意見交換を行います。
■日時:2023 年 2 月 23 日 14 時~16 時 40 分(東京 DEW)
■場所:ZOOMにてオンライン開催
■参加費:無料

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第117回公開研究会 JFP-SSE「非営利・協同組織を支える/担う人材をどのように持続的に育成していくのか 」感想文

SSE研事務局
ソーシャルワーカー・ユースワーカー
社会福祉士養成課程修了・社会福祉主事
倉田 笑莉

研究会開催日:2023年2月23日
感想文執筆日:2023年3月10日

 今回の研究会には、協同労働・若者支援・ユースワークの分野で活躍する多くの実践家・研究者が参加して下さりました。多様な年代・性別の登壇者・参加者の方々から様々な実践の事例やインターンシップのお話を伺うことができ、私としても非常に学びの多い会となりました。
 まず、印象的だったのは、登壇者のお一人である立教大学生の高木さん(SSE研事務局メンバー)がお話されていた、『今の若い世代にとって「協同組合」「協同労働」というものは、あまり馴染みのないことかもしれないが、「協同っぽく生きたい」という若者は多いんじゃないかと思っています。「協同っぽく生きる」とは「自分らしく生きる」ということなのではないかと考えていて、それは多くの若者に共感されるものなのではないかと感じています。』という内容です。
 私の友人や先輩・後輩には、教育・福祉・若者支援・ユースワークの分野で働く方が多くいらっしゃいます。その方々の中の一部には「周りの人達の為に何かしたい」という気持ちが強いあまり、自分のことは後回しで、どこか奉仕的・自己犠牲的に働いている方もいます。私は周りの人々に対して、そこまで努力できる方々を心から尊敬していますが、どこか一方で心配になってしまうときがあります。なぜかというと、その方の心身の体調が崩れないか気掛かりだということと、対人支援の仕事に多いと実証されているバーンアウト(燃え尽き症候群)に繋がるのではと考えているからです。
 私は「働く人自身が幸せでないと、周りの人々も幸せになれないのでは」と考えています。もっと自分事に引き寄せて言い換えてみると、「自分が幸せじゃないと自分の周りの方々を幸せにすることは出来ない」と思っています。私もまだ「幸せ」とは何か模索中ですが、一人一人がそれぞれの日々の暮らしと働くことを楽しんでいる状態が幸せに繋がるのではないかと考えています。
 協同労働・協同組合の働き方は、それぞれの組織や団体によって多様性があると思いますが、基本理念として「みんなで話し合って物事を決めていく」「一人一人の意見を尊重する」という考え方が根底にあると考えています。その考え方が、一人一人の主体性を尊重することや民主主義に基づいた組織運営に繋がっていくのではと考えています。
 これは、今の若者が求めている、職場での「フラットな人間関係」「自分の意見を言いやすい雰囲気」「意見を聞いてくれるという安心感」に繋がるのではないかと考えています。このような空気感は、「働くことが楽しい」「自分に合った働き方が出来る」というワークライフバランスに繋がっていきます。
職場のメンバー間での相互的な信頼関係があることで、自然的に組織での活発な意見交換が発生し、活動や事業の活性化に発展すると考えております。
 今回ご登壇されていた方々や参加者の皆さまのお話を聞けたことで、皆さんの方々が所属する組織の今までの取り組みを知ることが出来ました。そしてまた、皆さんそれぞれが職場で大切にしていることや、工夫などを改めて認識出来ました。今後、皆さんの組織が計画するこれからの事業・活動が楽しみになってワクワクするような素敵な機会でした。私も今回学んだことを自分の職場や活動に少しでも生かしていけたらと思います。