イースト・ロンドンにおけるコミュニティ開発と移民女性の自立支援に関する研究会
シェリファ・アトゥーシ氏(アカウント3コミュニティ・リサーチ・マネージャー)
【通訳】田中滋氏 (NPO法人PARC事務局長)
日時:2017年3月10日(金) 15:00~17:00
場所:池袋キャンパス1号館1203教室
主催:コミュニティ福祉研究所
共催:社会的企業研究会、JSPS科研費JP15K03881
【参加報告・感想】
山田 千尋 (神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会事務局)
3月10日、イースト・ロンドンにおける多文化共生のコミュニティ開発に関する研究会が開催されました。タワーハムレット区で多種多様な移民女性の社会的・経済的自立を支援する団体「アカウント3」より、創設者でCEOのトニー・メレデューさんと、コミュニティ・リサーチ・マネージャーのシェリファ・アトゥーシさんが来日し、アカウント3で実践する4つのワークショップを体験しました。
まず初めに行った「フォトスピーク」というアイスブレークは、机に並べられた写真を見て、一人一枚、最も気になった写真を手に取り、何故その写真を選んだのか、グループ内で発表します。写真に対してどう感じたかということは個々人の感性であり、間違っていることはなく、意見の対立もなく自然と互いの意見を尊重しあえるものでした。
その後も「タイムライン」、「Hフレーム」、「スパイダー」という3つのグループディスカッションを行い、そのどれもが、実際に全員が初対面でも互いを否定することなく、打ち解けることが出来ました。
格差の広がりによって孤独や貧困が浮き彫りになる昨今、子ども食堂のような居場所事業の必要性が叫ばれる中、生い立ちや文化に様々な違いを持つ方々にとって、アカウント3の実践するようなソフト面でのコミュニティ形成の手法は非常に有効であるように感じます。